2025.10.25 ｜ ブログ, 整備・車検
オートカフェでは、981型ボクスターの多くの実績がある、幌のトランクリッドへの干渉修理。
干渉していることを車検や点検、一般整備時にオーナー様にお伝えすると、気が付いていなかった方がほとんどの気が付きにくい不具合。
最近では当店にてリペアされたユーザー様が、SNS等で発信してくださり、投稿を見たユーザー様からのお問い合わせも多くなっています。
今回ご入庫車両は、他店様で718ボクスターの中古車を購入され、納車時の整備で何を作業したのか不透明とのことで、安心のために12か月点検や各消耗品のお取替えでご入庫いただいた車両。
もちろん幌干渉はお気づきにはなっておりませんでした。
オートカフェでも718ボクスターの干渉リペアは経験はありませんでしたが、基本構造は981型と変わらないためリペアをお勧めしご用命をいただきました。
先ずはコンバーチブルトップ内側を分解していきます。
コンバーチブルトップがリアカバーに干渉する原因は2つ
1.コンバーチブルトップをオープンにした際、カバーに干渉しないよう折りたたむために紐で引っ張るのですが、その力で支点の生地がほつれて正規の引っ張りができなくなってしまっている。
2.コンバーチブルトップ外側表皮と内側生地が接着にて取り付けてあるのですが、接着が剥がれてしまうことにより、いくら内側を引っ張ても外側表皮は引っ張られず膨らんでしまう。
今回、干渉のメインは【2】の接着の剥がれが原因でした。
先ずは接着を行うのですが、接着剤に求められる条件がいくつかあります。
1.布地とゴムで材質が違う。
2.コンバーチブルトップ開閉によりたわんだり折れ曲がる必要がある。
3.夏場は太陽光によってかなりの高温になるため、成分が破壊されないこと。
4.強力な力で引っ張られるので、その力に耐えられること。
と、求められる条件はかなり厳しいです。
そんな条件をクリアするため、オリジナル配合のオートカフェ専用接着剤にて接着します。
完全硬化には24時間を要するため、湿度が低い環境で椹木にて24時間押し当て続けます。
幌干渉には直接は関係ない部位ですが、天井内装生地を留めているファスナー部位が一部外れていましたので取付けます。 
しかし、肝心なファスナーを占める際に使用するスライダーは付いていません。
人力で閉めると数時間の戦いとなります。
ただし、オートカフェでは一度全て外します。
ここで登場するのが、【ポルシェ純正特殊工具】のスライダー！！
こちらを使用すると一瞬で取り付けられます。
あるべき姿に復元完了です。
ここでも骨の折れる作業が待ち受けています。
天張り内装生地をコンバーチブルトップフレームに付けるのですが、コンバーチブルトップ交換時くらいにしか外さない部位のため、本来は横からのスライドで取り付けます。
しかし、リペア時は一部分しか外さないので横からのスライドでは取付できません。
前までは人力でひたすら時間をかけて取り付けていましたが、今では【専用工具】をオリジナルで作成したため容易に取付けできます。
※専用工具にはモザイク処理をしています。
ポルシェ純正特殊工具のスライダーやオートカフェオリジナルの専用工具がなければ、復元だけで膨大な時間が必要な作業です。
コンバーチブルトップとカバーとの間に隙間が生まれ干渉が治りました。
オートカフェは千葉県にあり東京・神奈川・埼玉・茨城などの関東地域や名古屋・長野方面からも車検や整備でご来店いただいております。
遠方では広島県呉市や石川県金沢市からもお越しいただけております。
そのためオーナー様をお待たせする事のないよう、完全予約制にて作業を承っております。
オートカフェは歴史的に後世に価値の残るであろうporscheを、完璧なリペアにて後世に引き継いでいきます。
オートカフェのリペアは大変好評をいただいており、ドアトリムリペアなどはポルシェセンター様からのご依頼もあります。
ポルシェセンター様も認めていただけるリペア･クオリティーですので、安心してお任せください。
※徒歩5分圏内に八千代緑が丘駅(東京メトロ東西線直通東葉高速鉄道)・アパホテル・イオンモール・TOHOシネマズなどがあります。
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